仕事中に私語を注意されたときの対処法|パワハラかどうかの判断基準を紹介

仕事中に私語を上司に注意されて気まずい思いをしたり「どうして自分だけ…」とモヤモヤしたりした経験はありませんか?良かれと思った息抜きがなぜ職場では問題視されてしまうのでしょうか。
この記事では仕事中の私語が注意される具体的な理由を解説します。記事を読めば今の息苦しい職場環境に悩んでいる方も、適切な対処法や働き方を見直すきっかけが見つかります。
仕事中に私語を注意されたときの対処法

仕事中に私語を注意されたときは、当たり前ですが素直に謝罪しましょう。その場で言い訳をしても聞き入れてもらえません。言い訳をしてその場を乗り切ったとしても悪い印象が残ってしまいます。
その後は私語の頻度を減らして業務に取り組むことが大切です。
…と、ここまでは当たり前の話なのですが、大事なことは「注意された理由」ですよね?注意された理由がわからないと、納得できずまた同じことを繰り返してしまいます。
ここからは仕事中の私語が注意される理由を解説します。

私語厳禁が厳しすぎる場合、パワハラに該当する可能性もあるんです。
仕事中の私語を注意される理由

仕事中の私語を注意される理由は以下のとおりです。
- 周囲の人の集中力が低下する
- 業務効率が落ちて生産性が下がる
- 重要な指示を聞き逃す可能性がある
周囲の人の集中力が低下する
仕事中の私語は思っている以上に周囲の集中力を低下させています。とくに狭いオフィスなどでは、周囲の雑談の内容を聞くつもりがなくても耳に入ってきてしまいます。
例えば自分が集中しているときに以下の会話が聞こえてきたらどうでしょうか?
- タレントの〇〇さんが不倫したらしいよ
- 今週のワンピース面白かった
- 駅前のあのお店のサービスが最悪だった
そんなに興味がない会話だったとしても、無意識に会話の内容を頭の中で追いかけてしまいますよね。せっかく仕事に集中していても、他人の雑談のせいで思考が途切れてしまいます。意図せず聞こえてくる私語は、思考のリズムを乱す原因となります。

自分の仕事に没頭したいと思っている同僚への配慮として、仕事中の私語は控えるべきですね。
業務効率が落ちて生産性が下がる

仕事中に私語をすることは周囲の人はもちろん、自分自身の業務効率も低下させます。当然ですが私語をしている最中は仕事をしないからです。
私語を始めると最低でも2人分の仕事が進まなくなります。さらに会話が聞こえてくる周囲の人も集中できなくなり、本来できるはずの仕事の半分も終わらない。なんてことはよくある話です。
私語に夢中になって仕事を後回しにすると、定時で仕事が終わらず残業をするハメになる可能性もあります。小さな時間のロスが積み重なり、結果的に自分の首を絞めることにつながるのです。
重要な指示を聞き逃す可能性がある
私語に夢中になることで重要な指示を聞き逃すリスクがあります。上司からの緊急の指示や他部署からの内線電話、クライアントからの急な依頼などに気づけない可能性があります。
重要な指示を聞き逃したまま仕事を進めると後から修正することになるため、自分の仕事を増やしてしまいます。「自分は大丈夫」と思っていても、私語に夢中のときは意外と周囲の音が聞こえなくなるものです。
仕事中の私語が多くなってしまう心理

仕事中の私語が多くなってしまうのは以下の心理が関係しています。
- ストレスを解消したい
- 仕事にやる気がない
ストレスを解消したい
仕事をしているとノルマのプレッシャーや複雑な人間関係など、さまざまなストレスを感じます。無意識にストレスを解消しようとして、私語をしてしまう場合があるのです。
仕事の愚痴を聞いてもらうだけで、少し気持ちが楽になった経験はありませんか?無意識に自分の気持ちを誰かに共有して共感を得ることで、人間は精神的な負担を軽くしようとするのです。
単調な作業が長時間続くと脳が疲労して飽きてきます。そんな時に仕事とは関係のない趣味や週末の予定について話すことで気分転換を図り、ストレスを発散させようとするのも自然な心の動きと言えます。
仕事にやる気がない
仕事へのモチベーションが低下しているとき、目の前の退屈な業務から逃避するための手段として私語をしてしまうケースもあります。本来集中して取り組むべき業務を後回しにして退屈な時間を乗り越えようとしているのです。
仕事にやる気がない人は周囲の人を巻き込んで「仕事をしなくてもよい雰囲気」を作り出そうとします。「この作業、何の意味があるんだろうね」「疲れたしちょっと休憩しない?」などと、仕事の意欲を削ぐ発言を繰り返します。
仕事にやる気がない人は同僚とランチの計画を立てたり、好きなアーティストの話で盛り上がったりすることで、職場での楽しみを見出そうとします。仕事で満たされない承認欲求や充実感を、コミュニケーションによって補おうとする行動です。
仕事中の私語を注意されるのはパワハラ?

私語を注意されることは状況によってはパワハラになるケースもあるんです。それぞれのケースを紹介します。
私語の注意がパワハラにならないケース
私語の注意をパワハラと認定するには厚生労働省が定める「パワハラの3要素」に該当している必要があります。パワハラの3要素とは以下のとおりです。
- 優越的な関係を背景に
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により
- 労働者の就業環境が害される
つまり正当な業務指導の範囲内であればパワハラになりません。人格を否定したり、他の社員の前で晒し者にしたりする意図がない注意は、受け入れるべきですね。
私語の注意がパワハラになるケース
私語への注意が業務上必要かつ相当な範囲を超えていれば、パワハラに該当します。指導の名目であっても目的が業務改善ではなく、相手を精神的に追い詰めることや、見せしめにすることにすり替わっている場合です。
- またお前か!給料泥棒!いい加減にしろ!
- 本当に仕事ができないな
- だからお前はダメなんだ
このような言動はすべてパワハラです。ちょっと私語をしただけでここまで過剰に怒られた場合、然るべき機関に相談するか、退職を検討した方が良いでしょう。
私語厳禁の職場がつらいなら辞めるべき

業務に支障のない範囲でのコミュニケーションは円滑な人間関係を築き、新たなアイデアを生むきっかけにもなります。しかし、中には業務連絡以外の会話が一切認められない「私語厳禁」の職場も存在します。
私語厳禁の職場で息苦しさや過度なストレスを感じているのなら、退職を検討することも一つの選択肢です。大切なのはその職場があなたにとって健全な環境かどうかを見極めることです。ちょっとした業務の確認や相談すらできない雰囲気の職場は危険かもしれません。
人にはそれぞれ合った職場環境があります。コミュニケーションを大切にし、チームで協力しながら仕事を進めたい人が、私語厳禁の職場で働き続けると大きなストレスになります。自分の価値観と会社の文化が根本的に合わないと感じるのであれば、退職の準備を始めるべきです。

価値観が合わない職場は、私語のこと以外でもトラブルが起きがちです。
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退職代行サービスといえば「無責任だ!逃げるな!」とか「最近の若いやつは…」みたいな言われ方をしますが、全く気にしなくてOKです。そもそも無責任でもなんでもありません。パワハラ上司からは逃げていいのです。
自分で気が引けちゃったら退職代行サービスは使えません。あくまで悪いのは職場の方だと、強気でいきましょう。