仕事で怒られると泣いてしまう原因と対処法を解説【思考のクセを理解しよう】

- 仕事で怒られると泣いてしまう自分を変えたい
- 「泣いてはいけない」と思うほど涙が溢れてくる
- 怒られるたびに泣いてしまう自分が嫌い
そのように考えてしまうのも無理はありません。現代は他人が泣くことに厳しすぎる社会ですから。
怒られると泣いてしまうのは実際はあなたが悪いわけではなく、人間の防衛本能や思考のクセが大きく関係しているのです。この記事では怒られると泣いてしまう原因と対策について解説します。
自分の思考のクセを見抜ければ、怒られて泣いてしまう頻度を減らせるかもしれません。
怒られると泣いてしまう原因
怒られて泣いてしまう自分を変えるには、泣いてしまう原因を知っておく必要があります。怒られると泣いてしまう原因は以下のとおりです。
- 強いストレスから来る防衛反応
- 性格的な問題
- 人間ならではの思考のクセ
強いストレスから来る防衛反応
「怒られると泣いてしまうのは自分が弱いからだ…」と感じる人は多いかと思いますが、実は人間の本能的な反射によるものが原因です。人間には強いストレスがかかったとき、防衛反応として涙を流すことがあります。
涙が出てしまう防衛反応は以下の3種類です。
- 抑圧
- 過去のつらい経験(子供の頃に親に厳しく怒られた経験など)が上司に怒られている状況と重なり、過去の感情が呼び起こされます。無意識のうちに過去のトラウマが刺激され、感情が溢れて涙が出てしまいます。
- 退行
- 強いストレスを感じると人は無意識のうちに、幼い状態に戻ろうとする心理が働くことがあります。子どもが泣くことで子供が親に助けを求めるように、上司に「これ以上、責めないでほしい」というメッセージを送っています。
- 否認
- 上司の言葉を「自分への攻撃」と捉え、その現実を受け入れられずに感情が爆発することがあります。「自分が悪いわけではない」「こんなに怒られるのはおかしい」という気持ちが、涙となって現れることがあります。
防衛反応は「無意識」の中で発生するため、コントロールするのは困難です。ほとんどの人には無意識の防衛本能など理解できないため「泣くことは甘え」といった思考になってしまいます。
性格的な問題
怒られて泣いてしまうのには、自分の性格的な特性が影響している場合があります。怒られると泣いてしまう性格の人は、感受性と共感力が高く相手の怒りや失望といった感情を敏感に察知してしまいます。その結果、感情が強く揺さぶられ涙が出てしまうのです。
このような特性を持った人は「HSP」とも呼ばれています。HSPは病気ではなく生まれ持った気質の一つとされています。
ほとんどの上司は相手の性格などお構いなしに怒ります。その結果、感情が揺さぶられ涙が止められなくなるのです。
人間ならではの思考のクセ
「認知の歪み」といった人間の思考のクセがあります。認知の歪みとは、今起きている現実をネガティブな方向に考えてしまう思考のクセです。一般的な言葉だと「ネガティブ思考」が近い考え方ですね。
認知の歪みも人間の無意識で働くため、自分では気付きずらいものです。認知の歪みには様々な種類がありますが、その中でも特に厄介な5つを紹介します。

- 全か無か思考
物事を極端に、白か黒か、良いか悪いかだけで判断する思考です。
少し注意されただけで「もうダメだ、終わりだ。」と考えてしまいます。 - 個人化
自分とは関係のないネガティブな出来事まで、自分のせいだと思い込む思考です。
上司の機嫌が悪いことを「私が悪いから上司を怒らせたんだ」と考えます。 - 結論の飛躍 (心の読みすぎ)
他の人が考えていることを、証拠もないのにネガティブに決めつけてしまうことです。
怒られると「上司は私のことを無能だと思っているに違いない」と判断してしまいます。 - 拡大解釈
自分の欠点を過大評価し、逆に自分の長所を過小評価する思考パターンです。
自分の強みが見えなくなり、どんどんネガティブ思考の沼に落ちていきます。 - レッテル貼り
自分の一部分だけを見て、全体をネガティブな言葉で決めつけてしまいます。
「私はダメな人間だ」「私は仕事ができないヤツだ」と自分にレッテルを貼ってしまいます。
このような思考のクセは自分では抑えられないものです。思考のクセによって自分の感情が耐えられなくなり、涙が出てしまうのです。
怒られて泣いてしまう人が知っておくべき考え方
怒られると泣いてしまう人は、考え方次第で自分を変えられることを知っておきましょう。今から紹介する内容のすべてを取り入れるのは難しいですが、考え方の一部だけでも覚えておいてほしいです。
怒られると泣いてしまう自分を変える方法は以下のとおりです。
- その場は泣いても良い
- 自分の思考パターンを理解する
- 怒られない努力をする
その場は泣いても良い
「怒られても泣きたくない」と考えれば考えるほど涙が溢れてきませんか?そのように考えれば考えるほど泣いてしまう可能性があるため、逆に「泣いてもしょうがない」と思うことにしましょう。
もちろん号泣するほど泣くのはNGですが、涙が溢れる程度であればよっぽど嫌味な上司でなければ許してくれます。
肝心なのは「泣いた後の行動」です。怒られて泣いた後に、どのような改善をしていくのかが大切です。
涙を流すこと自体は悪いことではありません。その後のリカバリーを考えましょう。
自分の思考パターンを理解する
自分がなぜ泣いてしまうのかを分析すれば、考え方を変えられる可能性があります。この記事では泣いてしまう原因を「防衛本能」「性格」「認知の歪み」であると解説しました。
それらをヒントとして「自分は怒られているときこのように考える傾向がありそう」と客観的に自分の考えを分析すれば、怒られても冷静に対処できるようになります。
例えば怒られている最中に「自分はダメな人間だ」と考える人がいるとします。
その思考は認知の歪みで言う「レッテル貼り」に陥ってしまっているだけだと気付ければ、それ以上自分を傷つけずに済むはずです。「自分は今怒られているからそう思ってしまうだけ」だと考えることが大切です。
怒られたことで自分を責めてしまうと、さらにミスをしやすくなってしまいまた怒られることにつながります。怒られても自分を責めずに全部「人間の本能」のせいにするくらいの余裕があれば、心の平穏を保てますよ。
怒られない努力をする
そもそも怒られなければ泣いてしまうこともありません。自分が怒られる理由を分析して、今後は怒られないように何ができるのかを考えましょう。
自分は何に対して怒られているのか、ミスを繰り返さないようにするには何ができるのかを常に考えておく必要があります。
- 単純なミスが多い→チェックリストを作る
- 何回も同じことを言われる→メモを取るクセをつける
- 仕事の説明を一回で理解できない→後で上司に質問する
- 納期が遅れる→カレンダーに登録してリマインドしてもらう
このように、ちょっとした工夫で改善できることもあります。自分の仕事の進め方を見直して、改善できるところは改善していきましょう。
本当に辛いときは逃げ出して良い
ここまで色々書いてきましたが、本当に辛いときは逃げ出していいと思います。自分の気の持ちようだけでは解決できない問題もあります。
例えば職場の上司が怒ることでストレスを発散するタイプの人間だったらどうでしょう。いくら自分が気を付けていても、何をやっても怒られることは防げません。
逃げ出すことは決して悪いことではありません。もしかしたら今の仕事が合っていないだけなのかもしれません。繊細な性格の人でも活躍できる場所は必ず存在します。
自分の悩みを周囲に相談しても「甘えている」と言われてしまうこともあるかもしれません。ですがそんなことは関係なく、辛いなら逃げるべきです。
自分の心を守れるのは自分だけなのです。
幸い今の時代、退職代行とか転職エージェントが充実しているため、新しい仕事探しはしやすいです。自分に合った職場は必ず存在するので、ぜひ勇気を出して逃げ出すことも検討してみてください。
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自分で気が引けちゃったら退職代行サービスは使えません。あくまで悪いのは職場の方だと、強気でいきましょう。